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訪問看護における情報管理



訪問看護における情報とは、利用者の個人情報を意味します。今回は個人情報に関する守秘義務、プライバシー保護について詳細お伝えしていきます。


訪問看護では多くの利用者さんの情報やそのご家族の情報まで知りうる立場にあり、それらの情報は適正に取り扱わなければなりません。



目次



守秘義務

一定の職業や職務に従事する者や従事していた者または契約の当事者に対して課せられる、職務上知った秘密を守るべきことや、個人情報を開示しないといった義務のことを指します。


守秘義務は刑法上の義務なので、違反すれば刑事罰に問われる可能性もあるので正確に理解する必要があります。



個人情報とは

「個人情報保護法」では次のように定義しています。


『生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述などによって特定の個人を識別できるもの(他の情報と容易に照合することができ、それによって特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)、または個人識別符号が含まれるもの。』


1) 個人に関する情報であること

2) 特定の個人を識別できること


例えば、氏名、性別、生年月日、身体情報、資産財産、職種は勿論、訪問看護においては身体状況、病歴、既往歴、かかりつけ医、家族状況、経済状況、生い立ちや性格、他介入事業所の情報などが共有され知り得る情報となります。



訪問看護における個人情報

訪問看護で介入が始まると、バイタルサイン、食事摂取量、排泄回数や量、身体状況が追記されていきます。これらの情報は訪問看護報告書によって様々な関係者が知りうることになりますので、扱いには注意が必要です。


事業所のパソコンなどの端末やスマートフォンなどの端末に保管されている情報は、漏洩に対抗する手段を抗している必要があります。特に個人のPCやスマートフォンを使って情報共有している事業所は注意が必要です。



プライバシー保護とは

プライバシーという言葉は、一般的に「個人が私生活において他者からの干渉や侵害を受けない自由」や「他人に知られたくない自分の情報」という意味で使われています。


プライバシーとされるものには、以下のようなものがあります。

  • 個人を特定できる人物写真

  • 個人の住所、電話番号

  • 個人の住居地を特定できる写真や近辺の情報

  • 個人の学歴、職歴

  • 個人の犯罪歴や破産歴

  • 個人の日記や私生活の情報


プライバシーと個人情報の違いを考える際、よく例として挙げられるのが郵便物です。封書の宛名や差出人欄は「個人情報」ですが、封書の中身は「プライバシー」とされることが多いです。


訪問看護においては、家の中の情報や入浴時の様子、排尿排便に関すること(おむつをしているやストーマを装着している等)や介護される程度などがプライバシーに当たります。



まとめ

今回は、訪問看護における情報管理についてお伝えしました。特に契約の際にはこれらの情報が適正に扱われることを利用者には丁寧にお伝えする必要がありますし、実際の現場で適正に扱われるようスタッフには教育していかなければなりません。


漏洩による企業的ダメージは、単独の事業所であっても他医療機関や居宅支援事業所との繋がりから、地域におけるイメージダウンにつながります。しっかり対応していくよう心掛けていきましょう。



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